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須坂新聞調査隊10


高山村にはなぜ温泉が多い?

 高山村は「湯つづきの里」と言われています。松川渓谷沿いに8カ所の温泉が点在し、「信州高山温泉郷」を成しています。どうしてこれだけ多くの温泉があるのでしょうか。
 須高地区は上信火山帯があります。マグマに近いことから、地中には温泉の基となる熱水があります。さらに、小布施町の雁田山付近から松川に沿って、地殻に亀裂のある断層帯「松川構造線」が延びています。亀裂からは温泉が湧き出しやすくなっています。高山村に温泉が多いのは、この断層帯に位置していることが理由のようです。
 日本地質学会永年会員の島田春生さん(小布施町伊勢町)によると、日本列島は約2,000万年前、海底にありました。松川構造線一帯は火山帯で、活発な噴火活動が起きていました。松川構造線の地層には、その時に火山灰が固まってできた「緑色凝灰岩」の層があります。地中の熱水がこの層を通ることで温泉に変化するそうです。
 松川の上流に行くにつれて白根山などの火山に近くなることから、源泉の温度も高くなります。また、泉質も山田温泉や松川渓谷温泉までは、主に海水の成分に似た塩分を含む塩化物泉(食塩泉)ですが、五色温泉から上に進むにつれて火山の影響を受け、硫黄や硫化水素、硫酸塩類などが多くなるそうです。
 信州高山温泉郷観光協会の黒岩隆三さんが、それぞれの温泉の特徴を紹介してくれました。
 ■YOU游ランド 高山村で最も最近できた温泉。温水プールなどを備えています。
 ■子安温泉 森に囲まれた静かないで湯。黄白濁の湯が特徴。効能も豊かです。
 ■蕨(わらび)温泉 牧歌的な田園の中にあり、北アルプスや善光寺平が望めます。
 ■山田温泉 200年を越える歴史を持つ名湯。風情ある温泉街で、森鴎外や与謝野晶子ら多くの文人墨客も滞在しました。
 ■松川渓谷温泉 湯治場の趣を伝えています。松川沿いの大きな岩風呂が自慢です。
 ■五色温泉 その名のとおり、天候によってお湯の色が5色に変化します。
 ■七味温泉 7つの源泉を持つことから名付けられました。松川渓谷上流の閑静な温泉地。
 ■奥山田温泉 標高1,500mの山田牧場にある高原の温泉。北信五岳や北アルプスなどが一望できます。
 黒岩さんは「高山村の温泉の多くは湯治や癒しの温泉場としての伝統があり、多くの人に親しまれてきました。泉質や効能、風情もさまざまです」と話してくれました。
 最後に、温泉療養指導士の関谷庸子さん(風景館)が温泉入浴の10カ条を教えてくれました。
 ①飲食後はある程度時間をおいてから入浴する②入浴前に十分なかけ湯をする③まずは半身浴から。お湯に慣れたら肩まで漬かる④入浴中は軽く手足をもみほぐすなど適度に体を動かす⑤汗ばんだら休憩する。これを3回繰り返す。
 ⑥肌が紅潮し、汗が流れるほどの長湯はしない⑦浴後は湯冷めしないため水滴をしっかり拭き取る⑧脱水症状予防のため入浴前後に水分補給する⑨高齢者の早朝、深夜の入浴は避ける⑩1日の入浴は3回まで。

 

 

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