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小布施町長選20年ぶり選挙戦へ(2024.11.30)

 任期満了に伴う小布施町長選(12月17日告示、22日投開票)で、無所属新人で町議会議員の小林一広氏(66、林)は28日、町商工会館で記者会見を開き、正式に出馬を表明した。

 町長選を巡っては、これまでに無所属新人で元町総務課長の大宮透氏(36、林)が出馬を表明。現職で1期目の桜井昌季氏は今季限りでの引退を表明している。大宮、小林両氏以外に動きはなく、20年ぶりの選挙戦は新人同士の一騎打ちになる見通しだ。     
 小林氏は、町議14年の間、自身の生業でもある農業分野のほか商工観光業、文化関係者など多くの人と意見を交わす中、「生まれ育った大好きな小布施のために、もっと役にたちたいという思いが強くなった」と出馬への思いを語った。町民同士が尊重しあえる小布施の未来図を基本に、「暮らす人、訪れる人、まちづくりを担う役場職員すべての人を“充(み)たす”町政を実現したい」と強調した。
 主には、未満児の保育料問題など子育て負担軽減策、高齢者の健康増進プログラムの新設などに取り組む考え。環境・エネルギーと農業施策も関連づけて重要視する。
 農村環境やオープンガーデン、神社仏閣、美術館など小布施ならではのスポットを生かし、歩いて楽しめる観光地ブランドの構築を目指す。
 また台風災害や町職員による事故、不祥事などが重なり、役場内に疲弊感が漂っている現状を重く受け止め、失われた職場の雰囲気を取り戻し、有能な内部人材が遺憾なく能力を発揮できる環境を構築する―とした。
 出馬表明前の26日、小林氏は本紙の取材に答えた。周囲から要請を受け、出馬に意欲を示しながらも、間際まで結論を出せなかった点については「いろいろな思いを巡らせ、調整に時間がかかってしまった」。
 また「あいさつがまだ済んでいない方もいて、心苦しい」としつつ「この町に生まれ、この町の先人たちに育てられて、自らも営農してきた。多くの仲間と町の未来を語り合った経験を、今こそ生かしたい」と語った。
 議員辞職日については、補欠選挙との関係もあり、28日現在は明言していない。
 小林氏は県果樹試験場卒。2011年の町議選に立候補して無投票当選。現在4期目。環境・エネルギー施策の重要性、農業振興などを柱に議員活動を進めてきた。元町議会議長。現在は町議会運営委員長、町文化観光協会理事。町商工会理事、小布施もも部会長、栗部会長などを歴任した。
 一方、大宮氏は10月7日に出馬を表明した。山形市生まれ、高崎市育ち。東京大大学院時代から小布施町と関わり、2013年に移住した。20年に町役場に入庁し総務課長、企画財政課長を歴任。今年9月に退職した。
 11月6日に後援会を発足。知名度アップが大きな課題として現在、支部組織の拡大を図っている。ミニ集会を開くなど町政に対する意見を集約中だ。「信頼」「共創」「挑戦」をキーワードとして、12月上旬には政策を発表し、事務所開きを行うという。
 立候補予定者説明会は12月2日。11日に立候補届け出書類の事前審査が行われる。

 

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