昨年8位からの「一歩前進」を目指した大会で、一つ順位を上げた。24日夜、旧上高井郡役所で開かれた解団式で小林豊監督(44、清水住建工業)は「一致団結して7位を勝ち取ることができた。課題を克服して来年は必ず賞状を持ち帰りたい」と力を込めた。
7位を目標に臨んだレースで、7区までは入賞圏内でたすきをつないだ。ともに区間新の力走を見せた2区の石川晃大選手(23、東京ガスイズミエナジー)と、3区の山岸大智選手(15、墨坂中3年)が良い流れをつくった。
監督賞に輝いた石川選手は、区間3位のタイムで8人抜き。一気に順位を5位まで上げて勢いづけた。
「前が見やすいコースだったので落ち着いて追っていこうとスタートした」。都内在住の社会人1年目。高校時代、けがで迷惑をかけたチームへの“恩返し”を胸に快走した。「駅伝は流れが大事。抜かしても前へ前へという気持ちを切らさずに走ることができた」と振り返った。
山岸選手は、全国中学校体育大会陸上男子1,500m3位の実力を発揮。区間2位タイの走りで特別賞を受けた。「石川さんが良い流れで持ってきてくれた。区間賞にあと1秒届かなかったことは悔しいけど、一つ順位を上げられて良かった。力はしっかり出せた」とうなずいた。
「レース前半を4~6位で勝負できたことが収穫」と小林監督。一方で「初出場の選手たちは大会の雰囲気にのまれてしまい実力を発揮できなかった」と課題も残した。
野崎天馬主将(43、コンディショニングスペースエヌ)も「初出場組は県縦の特別なプレッシャーを感じていたと思う。駅伝の難しさ、経験値の差が出た大会」と受け止める。
それでも「課題は来年への伸びしろ」とし、「このチームの強みは社会人の安定感。来年はもっと良くなる」と前向きだ。
小林監督は「想定以上のレース展開だった」と手応えを口にし、果敢に挑んだ選手たちをたたえた。