
保護者5人が市役所を訪れ、中村健司教育次長らに思いを伝えた。
市教委が示す須坂学園構想は、現在の11小学校・4中学校・1支援学校を、将来的には中学校区ごとに四つの「学園」に再編。いずれも9年間の義務教育を一貫して行う「義務教育学校」や「小中一貫型学校」の開校を目指す内容だ。
豊丘小は、将来的に第二学園(須坂小、小山小、日滝小、常盤中、支援学校)の通学区とするため、今後6~7年後までに閉校し、須坂小に統合する方針案となっている。
要望書では「この計画は吸収合併」とし、子どもや保護者、地域に「大きな負担を負わせることになる」と指摘。統廃合によるさまざまな影響への懸念を示し、丁寧に意見を聞いた上で「豊丘小のあり方を慎重に考えて」と求めた。
豊丘小の現状にも触れ「小規模校の良さを生かそうと、特色ある活動を重視し、子どもたちの主体性を育てる教育に取り組んでいる」などと紹介した。
中村教育次長は、豊丘小について「いち早く手を打たなければいけないと思い、市教委の責任で案を示した」と説明。「子どもたちにとってより良い教育環境をしっかり考えていきたい」と応じた。
保護者の一人、森山朋子さん(43)は「豊丘小は素晴らしい学校。みんながきょうだいのように育っている。このままなくなってしまうのはもったいない」と話した。
市教委は本年度中に基本方針を策定したい考え。18日から児童生徒の保護者を対象にした説明会を開始した。5月2日までの日程で、市教委事務局職員が各校のPTA総会に出向いて説明する。園児の保護者向けにも説明会を開く。
地域説明会は6~7月ごろから順次開催していく予定という。