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【ふるさと納税産地偽装問題】予算見直11億4千万円削減へ(2025.04.19)

 須坂市のふるさと納税返礼品の産地偽装問題を受け、市は16日の市議会全員協議会で、本年度予算に計上した建設工事などの投資的経費のうち、32事業(事業費約11億4千万円)を先送りする方針案を示した。

 経常経費の見直しも行い、市議会6月定例会に減額の補正予算案を提出する予定だ。
 市はこれまでに、ふるさと納税事業の長期停止を想定した予算執行方針を示し、全ての事業の見直しが必要としていた。
 市は「投資的経費のうち市単独事業を中心に選定した」と説明。全体35事業のうち、老人福祉センターくつろぎ荘長寿命化改修工事、高機能消防指令情報システム更新整備負担金、須坂小学校・支援学校大規模改修工事―の3事業については「緊急性などを考慮し既に着手しているので実施する」とした。
 一方、関係者によると、先送り事業には、井上地域の公民館と児童クラブの複合化や世界の民俗人形博物館と笠鉾会館の空調設備改修工事、生涯学習センター西館解体整備工事などが挙がっている。
 市は「現時点ではあくまで案の段階」とし、「今後各団体と協議を行い、理解を得る中で進めていきたい」と述べた。
 市は現在、ふるさと納税の寄付募集を停止しており、再開の見通しは立っていない。
 同日、市がメセナホールで開いた一連の問題に関する市民向け説明会で、参加者の一人は「市民生活への影響が心配」と発言。
 三木正夫市長は「ふるさと納税がなくなると財政は大変厳しくなるが、市民生活に密着した事業についてはしっかりやっていきたい。ただ、ハード事業はすぐにできないものが出てくる。ご容赦いただきたい」と答えた。
 説明会には約135人が参加。他にも「信頼回復を真剣に考えてほしい」「生産者に対する救済や補償はどうするのか」「市長として本気で責任を取るつもりがあるのか」といった声が上がった。
 なお、市によると、寄付募集を停止する前に受け付けた先行予約分の返礼品(収穫期を迎えた段階で発送する果物など)については、一部が発送できるようになったという。11日、返礼品取扱事業者に通知した。産地の確認が取れたものから順次発送していく。
 先行予約分は約14万5千件。うち約2万3千件の発送を認めた。総務省から、地場産品基準を順守して発送するのは問題ない―との回答を得たという。
 市は「ヒアリングや現地調査で地場産品基準に適合しているかどうかを確認してから発送してもらうようにする」としている。
 一方、産地偽装があった返礼品を取り扱っていた日本グルメ市場(和歌山県有田市)分の約10万5千件と、県を通じて総務省に類型変更を申請中の約1万7千件については検討中とした。

 

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