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「須坂学園構想」に疑問や要望(2025.07.12)

 須坂市教育委員会が昨年12月に示した学校再編の基本方針案「須坂学園構想」に関する地域説明会が、7日から始まった。

 参加者からは、小中一貫教育の推進を目指す構想に対し、さまざまな疑問や要望が出ている。
 初回は第12ブロックを対象に豊丘小学校体育館で開いた。地区住民や保護者ら約60人が参加。今後も意見交換の機会を設けるなど、議論を尽くした検討を求める声が上がった。市教委の進め方や内容に対して厳しい意見が目立った。
 須坂学園構想は、現在の11小学校・4中学校・1支援学校を、中学校区ごとに四つの「学園」に集約する。第12ブロックの児童が通う豊丘小は、将来的に第二学園(須坂小、小山小、日滝小、常盤中、支援学校)の通学区とするため、今後6~7年後までに閉校し、須坂小に統合する方針案となっている。
 説明会で勝山幸則教育長は、社会環境が大きく変化する中で、「(学園構想は)子どもたちにとって新たな教育をつくる一つの大きなチャンスだと考えている」と述べた。
 市教委は、豊丘小を第一学園(高甫小、仁礼小、東中)ではなく第二学園とした理由を「スクールバスを使用した際の通学時間や災害時の経路の安全面を考慮した」と説明。児童数の減少を踏まえ、「現状の少人数よりも子どもたちの学びの保障になる」とした。
 住民の男性は、学園構想への理解が深まっていないとし「どうして来年3月までに基本方針を決めなければいけないのか。意見交換を重ねて熟議を」と要望。市教委は「ある程度スピード感を持って進めなければならない」と答えた。
 保護者の女性は「計画を急ぐのであればもっと前から丁寧な説明が必要だったはず。計画は一から見直すべき」と求めた。市教委は「方針案に対して意見をいただきながら進めていく方法を取った」と説明した。
 勝山教育長は、多様な価値観に触れられる学習の場を構築する必要性の有無について、参加者から意見を求めた。保護者の男性は「(豊丘小を須坂小に統合する案は)親と子どもの意見を最優先して決めるべきではないか」と発言。「それぞれに合った教育環境がある。柔軟な学び方ができるように精査してほしい」と話した。
 他にも「豊丘は住民が学校を大事にしている」「自然が近くにある豊丘小の環境を生かさないのはもったいない」「東3校のつながりを切らないで」といった意見があった。
 10日は仁礼小視聴覚室で開き、第11ブロックの住民ら約40人が参加した。施設分離型の義務教育学校の開校を予定する第一学園に対し複数の参加者は「施設一体型の方が良いのでは」などと指摘。
 市教委は学年の単級化と、それに伴う教員の減少などを挙げ「今抱えている課題をできるだけ早く解消するため、既存の学校施設を活用し分離型でのスタートを提案した」と説明した。
 地域説明会は8月19日まで計8会場で開く。今後、住民や保護者から要望があれば意見交換に応じる方針。

 

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