
若者の投票率向上と政治への関心を高めることが狙い。5日は2人が、投票事務の執行が公正に行われるよう立ち会った。
市選管事務局によると、各選挙の期日前投票立会人は、市明るい選挙推進協議会の構成団体に依頼している。今回新たに市内3高校と、須坂看護専門学校の学生も対象に加え希望者を募った。須坂高校の3年生2人と看護専門学校の2年生3人から応募があり、全員を採用した。
5日、期日前投票会場の市役所で立会人を務めた須坂看護専門学校の菊池愛さん(26、須坂市旭ケ丘町)は、若者の政治離れについて「誰に投票してもあまり変わらないと思ってしまう気持ちは分かる」としつつ、「政治に対して意見するためにも選挙権は行使するべき。私たちが立会人になることで少しでも興味を持ってもらえたら」と考えている。
別の学生(20)も「若い人が選挙に行かない現状を変えていかないといけない」と強調。投票先を決める難しさも感じているが、「各候補者や政党の公約を見極めて投票したい」と話した。
市選管事務局は「選挙に参加できる若者に直接選挙の現場に触れてもらうことが主権者教育につながるのではないか」と期待する。
須坂高校の藤澤愛菜(まな)さん(18、須坂市塩川町)は、期日前投票最終日の19日に立会人を務める。生徒会長をしていて「私も選挙で選ばれているので興味があった。政治や選挙のことを知る良い機会」と応募した。
有権者の一人として初めて1票を投じる。「周りの友達とも選挙に行こうと話している。私たちの考えていることを伝えるためにも投票を通して意思表示をしたい」
市選管事務局では、働き方の変化や高齢化の進展などに伴い、投票立会人の確保が難しくなってきているとし「今後行われる選挙でも同様に高校生などにお願いしていきたい」としている。